ちょっと怖くなった

ちょっと怖くなった

3ヶ月毎の定期検診日。
イケメン先生の担当部屋が5番から10番に変わった。

入ってみると幅はデスクが一つと
大人一人通れるくらいの隙間。
奥行きも畳2畳分くらいかな?
先生の後ろの棚にはファイルがみえる。

とにかく狭くて殺風景、窓もない。
それだけで気分が暗くなる。
イケメン先生には似合わない部屋だ。

さて、肝心の検査結果だが血液検査も内診も問題なく
すんなり終わるか?と思ったら
先生「そろそろCT検査をしようと思います。」
私 「ハイ」
先生「嫌ですか?」
私 (苦笑)
(いや、嫌だとか、そんなこと言っていないじゃない。)
「いえ、先生の仰る通りで良いです」
先生(苦笑)

嫌ですかって言われるのは、私が抗がん剤検査を断ったからだなと思った。

私 「CTは半年ごとくらいに必要なのでしょうか?」
先生「ガンは2年めから3年めくらいが一番再発、転移しやすいです」

イケメン先生は淡々と語る。
(聞いてないよ・・・)
以前から思うのだが、この病院は今後の検査のタイミングとか
何故もっと早く事前説明をしてくれないのだろうか?

抗がん剤を断った時点で「何もすることがない」状態なら
「定期検診で血液検査をして、半年ごとくらいにCT検査をしましょう」
等ともう少し説明して欲しいと思う。

「2年から3年めが転移率が高い」と聞いて
今までになく不安な気持ちが増大してきた。
「怖い」
そう思ったら、不安が煽られる。

手術前後も不安だったが、それとはまた違う
黒くてもやもやしたものが、頭のなかに一杯になる。

「今、何か病巣や痛みがあるわけではないから気にしない!」
と自分を勇気づけ、無用な不安は作り出さないようにしようと思うのだが、
一人でいるとふと考えてしまう。
「転移・・・するかも」

術後1年3ヶ月、比較的前向きに過ごしてきて
良い意味で「ガンを忘れよう」と思って過ごしてきたが
私はガンだったんだと改めて思い知らされた。
「ガン」という見えないものと付き合い続ける。
何気ないことで負の感情のスイッチは入るものである。

自分の感情に負けるな!私!